基礎知識

実質金利と名目金利の違いとは 知らないと損する!?


こんにちは、こーぺんです。

今回は、「実質金利と名目金利の違い」について解説します。

金利の知識は投資の世界で超重要な基礎知識です。

でも金利には色々種類があって、正直よくわからないっていう人も多いと思います。

本記事では、こんな疑問に答えます。

ぷくぺん
ぷくぺん
実質金利と名目金利ってそもそもなに?
ぷくぺん
ぷくぺん
投資戦略との関係性は?

 

実質金利と名目金利の違い

まず、前提として「金利とはお金を貸すことで得られる対価」のことを表します。

例えば預金金利が1%だとします。この時、銀行に100万円を預けると1年後には101万円になります。

この増えた100万円の1%=1万円分が金利になります。

ここまでは簡単ですね。実際の預金金利はこんなに高くありませんが、、、

それでは本題に移りましょう。

 

実質金利と名目金利の違いは

「物価上昇率(インフレ率)を加味するか」です。

 

名目金利は物価上昇率を考慮しない金利を、実質金利は物価上昇率を考慮した金利をそれぞれ表しています。銀行の預金金利など普段耳にする金利の大半は名目金利です。それに対して実質金利は実際には存在しない計算値になります。

式にすると下記です。

実質金利=名目金利−※物価上昇率(予想インフレ率)

※現時点の実質金利の計算には時間軸のずれを防ぐため、予想インフレ率を使用

わかるような、わからないような感じでしょうか?

それでは2つの例をもとに解説します。

 

ケース1 実質金利がマイナスのケース
名目金利(ここでは銀行金利を仮定)1% 
運用金額 100万円
予想インフレ率 2% (インフレ環境)
実質金利=1-2=-1%

まず1つ目のケースは実質金利がマイナスのケースです。

このケースでは、まず銀行に預けた100万円は1年後に101万円になります。
一見するとお金は増えているような気がします。

しかし物価が2%上昇するということは、1年後の101万円を現時点での価値にすると
101×100/102≒99万円と同じになります。

つまり運用によって100万円が99万円の価値になっているわけですから1万円分損をしています。
このようにインフレが起こる場合、同じ1円でもお金の価値は減少してしまうのです。

さて今回のケースでは約1万円の損=すなわち-1%の成長となったわけですが、
この-1%こそが実質金利です。

わかりやすいようにイラストにしました。

「1年後の金額を予想インフレ率をもとに現在時点の金額に換算する」という点がポイントです。

実質金利と名目金利の関係 ケース1

つまり、実質金利がマイナスの時はお金を銀行に預けているだけでは、価値がどんどん減っていく状態になります。

 

ケース2 実質金利がプラスのケース
名目金利(ここでは銀行金利を仮定)1% 
運用金額 100万円
予想インフレ率 -1% (デフレ環境)
実質金利=1-(-1)=2%

2つ目のケースは実質金利がプラスのケースです。

このケースでも、銀行に預けた100万円は1年後に101万円になります。

そして物価が1%下落するということは、1年後の101万円の現時点での価値は
101×101/100≒102万円と同じになります。

つまり運用によって100万円が102万円の価値になっているわけですから2万円分得をしています。

約2万円の損=すなわち2%の成長となったわけですが、
この2%こそが実質金利です。

こちらもイラストにしましょう。

実質金利と名目金利の関係 ケース2

つまり、実質金利がプラスの時はお金を銀行に預けているだけで、価値がどんどん増えていく状態になります。

 

ポイントをまとめます。

要点まとめ

・インフレを考慮すると数字上増えているお金も価値としては減っている可能性がある

・実質金利がマイナスの時は運用により資産価値減少

・実質金利プラスの時は運用により資産価値上昇

 

ぷくぺん
ぷくぺん
インフレ環境では、お金が数字上増えていても実は資産価値は減っているかもしれません
こーぺん
こーぺん
実質金利がプラスになるような運用方法を選択しましょう

投資戦略と実質金利の関係

さて、実質金利をプラスにする必要があることがわかりました。

投資の世界では名目金利は預金金利ではなく長期金利(例えば米国10年債利回り)を対象として考えるケースが多いです。

一般に長期金利と株式の相関はシーソーの関係にあると言われています。

それにはこの実質金利が大きく関係しています。

長期金利が高騰する場面では、実質金利が高騰します。

前述のように、実質金利がプラスになる時は資産が増えることを意味します。

つまり、安全資産である債券に投資することで、資産を増やすことができるわけです。

そして、高リスクの株式から債券に投資マネーが流れることで株式は騰落します。

 

  • 長期金利高騰→実質金利高騰→債券市場に投資マネー流入→株式騰落リスク

現在の長期金利と実質金利

それでは、2021年5月時点での長期金利と実質金利のチャートを見てみましょう。

長期金利と実質金利 チャート

2021年2月後半に長期金利が高騰し、実質金利も高騰したことがわかります。

この時、株式市場を見るとS&P500は5%程度下落するなど一時的に調整局面を迎えていました。

先ほど解説した株式と金利の関係が成り立っていることがわかります。

現在、長期金利の高騰は落ち着き、実質金利も-1付近で落ち着いています。

投資家は、今後長期金利が高騰し実質金利が0を超えることがないか注視する必要があります。

さいごに

本記事では「実質金利と名目金利の違い」について解説しました。

数字上は増えているようにみえるのに実は資産価値が減っているというのはなんだか怖いですよね。

インフレ率や実質金利を考えて、投資戦略を立てるようにしましょう。

また金利と株式の関係については下の記事でも解説しています。

今回金利と株式は一般に逆相関ということを解説しましたが、実は金利と株式は常に逆相関の関係があるわけではないという内容です。

景気サイクルを考慮した一歩踏み込んだ内容になっていますのでこちらも参考にしてください。それでは🐧

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