基礎知識

意味のある分散投資とは 相関係数を使いこなそう 


「投資をするなら分散投資をしろ」、投資初心者の人でも聞いたことがあるフレーズでしょう。それでは、分散投資とはなにか?この問いにあなたは自信を持って答えることができますか?何となく色々な種類の株や債券を買って、分散投資をしたつもりにはなっていませんか?

本記事では、分散投資について数学的、統計学的な視点から考察を行います。できるだけ簡単に説明しますので、数学が嫌いな人も読んでいただけたら幸いです。第一弾のテーマは「相関係数を使いこなそう」です。

具体例として、S&P500インデックスファンドに投資し、次の投資先に悩んでいる人を想定しています。

こんな疑問に答えます

  • 分散投資は何のためにするの?
  • 分散投資をしたいけどなにをすればいいの?

 

 

分散投資の目的=リスク回避

分散投資の定義は、異なる金融商品に分散して投資を行うことです。そして分散投資の目的はリスク回避です。ここではリスク=損する可能性のある金額と定義します。つまり

損する可能性のある金額を抑えるような投資先でなければ、分散させることに意味がないのです。金融商品には様々な選択肢がありますが、リスクを抑えるためには

S&P500インデックスファンドとの相関係数が低い投資先を選ぶことが重要です。

 



S&P500インデックスファンドとの相関係数が低い投資先を選ぶ

相関性数の低い投資先を選ぶことで、リスクを減らすことができます。相関係数とは2つの関係性の強さを表します。2つの関係が強いほど±1に近づき、関係がないほど0に近づきます。

相関係数が正の時は、「一方が増える時、もう一方も増える」変化をします。具体例としては身長と体重の関係があげられます。身長が高い人ほど、体重が重い傾向にありますよね。このような関係を正の相関があるといいます。

反対に相関係数が負の場合は、「一方が増える時、もう一方は減る」変化をします。具体例としては、築年数と家賃の関係があげられます。築年数が高い物件ほど家賃は下がる傾向にありますよね。このような関係を負の相関があるといいます。

相関係数が0に近い場合は2つの変数に関係はありません。具体例としては、体重と年収の関係があげられます。一部の職業を除けば、体重と年収にはあまり関係がないですよね。このような関係を相関がないといいます。

相関係数の判断基準と、先ほどの具体例を表とグラフにまとめました。

相関係数の判断基準
相関係数のグラフ

 

 

投資の話に戻します。相関係数が1に近い投資先を選んでしまうと、S&P500が値下がりするタイミングで、同じように値下がりしてしまうため、リスク分散効果が低くなります。

相関係数が0に近ければ、S&P500の値動きと連動しない動きをします。また、相関係数が-1に近ければ、S&P500の値下がり時に、値上がりが期待できるので、リスク分散に効果的です。

例えば、S&P500との相関が低い投資先としては、金が挙げられます。また一般に教科書では、逆相関の関係にあるといわれている債券ですが、近年では正の相関を示しているので注意が必要です。

実際に2012年から2015年のデータを見ると、米国株と米国債の相関係数は0.68とかなり高く、分散効果が低いことを示しています。(下図参照)

 

2012年-2015年の米国株とその他の金融商品の相関係数

ちなみに同時期の米国債と金の相関係数は-0.09でした。このように金は、S&P500との相関がみられないことから、分散投資の投資先として有望です。

参考として2003年-2007年、2007年-2011年のグラフも載せておきます。

同様に米国債と金の相関係数が低いことが確認できます。

逆にその他の金融商品は、結構相関係数が高いことがわかります。

相関係数が低い金融商品を探すには、金の他、個別株やセクター別ETFなどを探す方法が考えれます。

2007年-2011年の米国株とその他の金融商品の相関係数
2003年-2007年の米国株とその他の金融商品の相関係数
  • 相関係数の低い投資先をポートフォリオに入れることで分散効果UP
  • 金は米国株との相関が低く分散投資先としては魅力的

こーぺん
こーぺん
闇雲にたくさんの種類の株や債券を買ってもダメですね

 

 

さいごに

今回の記事では効果的な分散投資の手法として、相関係数を使った銘柄選定を紹介しました。いろいろな投資先を選んでいても一緒に下がってしまえば、分散効果は高いとは言えません。私は相関係数が低い投資先として金、金鉱株及び仮想通貨に投資をしています。S&P500と相関係数の低い投資先は多くはありませんが、頭に入れて投資先を選べば、リスクの軽減につながります。それでは🐧


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