こーぺんです。
今回は、米国株の生活必需品セクターについて解説します。
生活必需品セクターはS&P500に6番目に多く含まれるセクターです。(2021年3月時点)
米国株投資を始めるにあたり、興味がある人も多いと思います。
本記事では、こんな疑問に答えます。
生活必需品セクターとは
生活必需品セクターはコカ・コーラをはじめとした優秀なデフェンシブ銘柄を保有するセクターで不景気に強く、安定したリターンが期待できるセクターになります。
米国株の生活必需品セクターについて、以下の内容を紹介します。
生活必需品セクターについて、基礎知識をまとめました。
- 概要
- ETF
- S&P500とのパフォーマンス比較
- 騰落率
概要
生活必需品は英語では「Consumer Staples」となります。
生きるためにはなくてはならないもの全般を扱う業種です。
有名企業を挙げると、P&G、コカ・コーラ、コストコなどがあります。
生活必需品セクターの基本的な特徴は下記です。
- デフェンシブ銘柄
- 不景気に強い
- 直近10年のパフォーマンスはS&P500に劣る
- 下落耐性は高い
- ETFならVDC
- 配当は多め
ETF:VDC
米国株生活必需品セクターのETFはVDCになります。
構成銘柄のTOP10は下記になります。(※2021年3月時点)
構成銘柄 | 構成比率 % |
プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) |
13.8 |
コカ・コーラ |
8.84 |
ウォルマート |
8.14 |
ペプシコ |
7.84 |
コストコホールセール |
5.68 |
フィリップ・モリス・インターナショナル |
4.57 |
モンデリーズ・インターナショナル |
3.69 |
アルトリア・グループ |
3.64 |
エスティローダー |
3.09 |
コルゲート・パルモリーブ |
2.98 |
合計 | 62.3 |
※引用:VDC 銘柄 – バンガード・コンシューマー・ステープルズETF 投資信託(ファンド)情報 – Bloomberg Markets
1位はP&Gです。TOP10で全体の6割以上を占めています。
経費率は0.1%と低水準になっています。
S&P500に劣るパフォーマンス
生活必需品セクターはS&P500と比較して、近年のパフォーマンスは悪いです。
期間ごとのリターンは次のようになっています。
(※配当込み再投資なしS&P500はVOOを想定)

※引用VDC – Vanguard Consumer Staples ETF | Vanguard
仮に10年前に100万円投資した場合、S&P500は351万円になる一方でVDCは286万円になります。
値動きについて、見やすいようにチャートを載せておきます。




チャートを眺めると、ここ5年ほどでパフォーマンスを下げている一方、15年で見るとVOOとの差はありません。
値動きだけで互角ということは配当再投資込で考えると、ここ15年はVDCの方が優秀だと言えそうです。
下落耐性は高い
生活必需品セクターの下落耐性は高いです。
表は近年の主な金融ショック時の騰落率を示したものです。

S&P500よりも騰落率を抑えられています。リーマンショック時は20%以上も騰落率を抑えており、下落耐性の強さがうかがえます。
リスクが少ない割に、リターンもそこそこのVDCは優秀です。
不景気局面に強い
生活必需品セクターは不景気局面に強い銘柄です。
これは、不景気であっても生活必需品は使用されるからです。
景気サイクルと各セクターの関係についてグラフにしてみました。

市場は常にこのサイクル通りに動くわけではありませんが、頭に入れておくと大局が見れます。
ポートフォリオのセクター比率を調整して、パフォーマンスを上げるアイデアにつながるかもしれません。
さいごに
今回の記事では、生活必需品セクターについて解説しました。生活必需品セクターの近年のパフォーマンスはS&P500よりも悪いです。しかし下落耐性も強く、長期のリターンは悪くないことから、優秀なセクターだと言えると思います。ただしリターンを求めるなら、コンスタントに配当再投資を行う必要があります。セクター別ETF投資でご自身のポートフォリオを調整するアイデアになれば幸いです。それでは🐧
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